社会連携活動の紹介

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武庫川女子大学の近隣小学校に通う児童に対する無料の算数学習支援


SDGs 

 


活動対象・地域 西宮市


主な連携先(協力団体)等  西宮市教育委員会、鳴尾小学校、鳴尾北小学校、鳴尾東小学校、南甲子園小学校、小松小学校など


連携時期 2015年5月~継続中 (毎年度 5月、6月、7月、10月、11月、12月の毎月週1回)


連携活動の目的 

近隣の小学校の児童の算数学習の理解を深め、児童に学習方法をつかませ児童を笑顔にすることが第1の目的である。

また、学生が支援者となることで、児童にキャリアモデルを示すことが第2の目的である。

そして、教員志望学生が児童に実際に支援を行い、保護者と対話をすることを通して、教員としての素地を豊かにし、資質・能力を高めることが第3の目的である。

このように双方にとっての学びの実現が連携活動の目的である。


活動概要

1.学習支援の対象児童の決定方法

西宮市教育委員会の後援をいただき、近隣の小学校へ案内配布を行い、算数の学習支援を受ける希望者を募集している。

応募者全員に対して、学習支援の目的・方法・留意事項などを説明し理解を深めていただいた上で、最終的な受講者を決定している。

2019年の被支援者は、武庫川女子大学近隣(鳴尾小学校、鳴尾北小学校、鳴尾東小学校、南甲子園小学校、小松小学校等)の小学校に通学する児童である。小学2年生から6年生(前期19名,後期16名)であった。

 

2.学習支援の内容・方法

(1)内容:算数(分かりづらい単元・勉強してみたい単元)

(2)方法:
①学習支援を開始する前に、学生が対象児童一人一人について学習状況のアセスメントを行い、学習支援の方針、目標、学習内容を考えて、算数の学習支援を行う。
②週1回、のべ10回の認知カウンセリングの手法を用いて1時間の学習支援を行う。
③毎回の学習支援は、計画にしたがって教科書や学生が作成したプリントを活用して1対1で行う。できるだけ児童に説明させる(仮想的教示)場面を多く設けることで、学習の理解状況を把握できるようにしている。学習の終わりには,児童に今日できるようになったことや分かったこと、どんなことに気をつけたからできるようになったのかなどふり返り(教訓機能)を書かせるようにしている。
④学習支援後、30分間のピアサポートプログラムを実施した。

 

3.保護者に対して

毎回学習支援が終了後に、本日の児童の学習の内容及び進捗について保護者と面談を行っている。

 

4.その他

2020年はコロナ禍のため、Zoomを活用した1対1の遠隔学習支援をのべ28名の児童に対して、前期10回、後期10回行った。2021年はコロナ禍のため、Zoomを活用した1対1の遠隔学習支援をのべ15名の児童に対して、前期10回行った。


写真等

  


活動の成果

・参加したほとんどの児童の学習に対する認知的・情意的な側面(算数が分かるようになった・算数ができるようになった・算数が楽しくなった)での向上がみられた。(児童のコメントの一例:すごく楽しかったし、家でやるより勉強がやりたくなった。先生の教え方もよかったので手紙を書きました。学校でテストをしたら100点とれました。)

・ほとんどの保護者から学習効果について肯定的な意見をいただいた。(保護者コメントの一例:この度初めてらびに通わせていただき、子どもも毎回通うのを楽しみにしていました。いつも丁寧に指導していただいて算数が苦手な子でしたが、学ぶことの楽しさを体感させていただき、学習に取り組む姿勢も変わってきたように思います。ありがとうございました。来期も是非参加させていただければと思います。)

・すべての学生の指導に対する認識が深まり、教職への意欲が高まっている。(学生の感想の一例:子どもに勉強を教えるという経験がこれまでなく不安だったが,解き方を教えるのではなく,なぜそうなるのかを考えさせて説明させ,理解に導くという“わかる”を大切にすればいいということを実感することができた)


今後の活動・目標

・被支援者の拡大:ゼミ生が15名前後であるため各回の被支援者を学生の数以上取ることができず、多くの希望者をお断りしている。また、経済的に厳しい家庭を優先して支援したいが現実はそうなっていない。

・連携の質的向上:各小学校に対して、児童の学習の様子や指導上の気づきをタイムリーに交流し、それぞれの教育現場に有効に活用できる情報交換をはかることが課題である。

・教育委員会との連携強化:西宮市教育委員会には後援をいただいており、活動報告を毎回提出している。さらに連携をはかり、本市の児童の学習課題に迫っていくことができる体制づくりが課題である。

・予算確保:基本的に資金無しで活動している。学生たちにアルバイト料がわずかでも出すことができるようなバックアップ先を確保することが課題である。


教員業績 教育学科 神原一之

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